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佐野佳子

なぜいまギリシャ悲劇?②

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6/25、26に東京ノーヴイ・レパートリーシアターによる 「アンティゴネー」「メデイア」が上演されました。 なぜいまギリシャ悲劇なのか。 GreeceJapan.comに掲載された、 芸術監督レオニード・アニシモフ氏のインタビューが それに答えていたのでご紹介いたします。 こちらクリック↓ 「スタニスラフスキー・システムの伝道師が再構築するギリシャ悲劇


アニ氏は、現在の人類がとても恐ろしく異様な時代を生きていて、
どの国も不安に怯えていると言っています。
しかしなぜそんなに行き詰まっているのか、
その大元は古代ギリシャの男性優位の社会にあったのではないかと言います。


日本を家父長制に戻そうという勢力がありますが、
そんなことをしたら、この社会はさらに行き詰まるとわたしは考えます。
なぜなら、家長も間違うし、人格者であるとは限らないからです。
批判にさらされず成長した人間は弱い。
間違う自分、弱い自分を認められない人間は弱い。
子どもや女性、そのほか様々な立場からの意見や批判を受けてこそ、
自ら考え、多角的な視点を持つようになり、
人間として深く成長するのだと思います。


現在の行き詰まりは、その慣習が
身の深いところに残っていることが1つあると思います。
目上に意見できない。目下の意見を聞けない。
自分の問題をすっとばし、戦争に負けたことや、
社会、経済、憲法など他のもののせいにしていないでしょうか。


アニ氏は言います。言葉は万能ではないが、
演劇では人が内面で感じているものが必ず相手に伝わる。
演劇芸術の意味はそこにあると。
演劇は頭で観てはだめで、心で受け止めなければならない。
それができれば様々な芸術の謎が解ける。
アニ氏が劇場に行った時にとても気になるのは、
日本の観客は頭で観る方が多いのではないかということだそうです。


生き物としての実感を置き去りにし、
思考に万全の信頼を置くことは危ういです。
再演がありましたら、それを実感しに足をお運びください。

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