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制作メモ

デザインで工夫したところ、用紙・加工などの制作にまつわるお話です。

2012年2月の制作メモ

星野槙子

超訳 枕草子

こんにちは、マルプ星野です。
今回は「超訳枕草子」(MARBLETRON)のご紹介。

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そもそもこの本は、
2011年にOPAギャラリーで開催された道場マッチ3で、
イラストレーターの森千章さんとわたしが
半年間をかけて作り上げたオリジナルの企画。


目に映るいろいろなものに物申したい森さんの姿勢と
清少納言の雰囲気が何だか近く感じられたこと。
まさに〝和!〟という感じの枕草子を
留学経験があり考え方も外国の方っぽい(とわたしが思っている)
森さんがリメイクしたらどうなるのか見てみたかったこと。
もろもろの理由を受けて〝超訳 枕草子〟の制作をご提案しました。


森さんが原文から好きな段を選び、
大筋をふまえた上で自由に超訳。
挿絵やイメージイラストも付けていきます。
+「Chiaki's Memo」というタイトルの
肩の力が抜けたのびのびしたコラムも。


わたしはどんどん増えていく文章とデータを受け取って、
どんな流れにしようかなあ、と楽しく頭を悩ませたのでした。


その完成を森さんがよろこんでくださって
「持ち込みにいってぜひ出版にこぎつけます!」と
宣言してから半年とすこし。
森さんからの1本のお電話で商業出版が決まった旨を知り、
わたしが引き続きデザインをさせていただくことが
決まったのでした。
(詳しくは日報へ→http://malpu.com/nippou/2012/02/nippoui5264.php


【内容】

今回は四六判/並製/128ページ。
基本的な構成はそのままに、
もともとの作品にはなかった枕草子原文、
「登場人物紹介」「平安時代の結婚」などのコラムが加わって
内容の充実をはかりました。
(編集さんが加わることのすごさを実感)

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目次

P1134285363.jpg

第1段「春はあけぼの」

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原文+Chiaki's Memoページ

コラムページ.jpg

コラムページ

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イラストがふんだん!

奥付.jpg

奥付。クレジットに「アートディレクション+ブックデザイン Malpu Design(星野槙子)」とあって、ちょっとうれしいのです。


【装幀】

展示用に作った本は、
和製本、本文は和紙、タイトル部分は蛍光ピンクのステッカーと、
「現代×平安時代」「和×カジュアル」というミスマッチを意識して
デザイン。

枕草子/道場マッチ3/書影.jpg

対して今回の出版用のデザインは、
ペーパーバック・展示作品にはなかった帯を付けて
すこしお色直しをしてみました。

P1134288366.jpg

本文用紙はアドニスラフ。
データ上ではうるさいかな?と思っていた色が
程よく落ち着いていい具合。

見返し02.jpg


見返しと帯は共にキャピタルラップ。
帯は艶面、見返しはザラ面と質感の違いがちょっと楽しい。

表1.jpg

内容や帯がカラフルな分、
表紙は色数をしぼってシンプルにまとめました。

表1/帯無し.jpg

帯を外すとすっきり、こんな感じ。
軽くてしなりのいい仕上がり、
女の人の手にもよく馴染むのではないかしら?


***

わたしは中学生のときに「春はあけぼの」の暗唱をしてから、
すっかり枕草子がすきになりました。
思うこと・目に映ることを箇条書きにまとめていくスタイルや、
時々自分勝手で、時々とてもすなおな清少納言の気性も。


そんなわけですこし枕草子にうるさいわたしですが、
森さんの「春はあけぼの」の訳を読んで
とてもうれしい気持ちになりました。
目に映るうれしいものや美しいもの・感じることを
のびのびと自分の言葉で訳した文章を
ひとめで好きになったのです。


この「超訳枕草子」には、
かわいい、毒舌、ミーハー、共感、、、
たくさんの要素が詰まっています。
ビジュアルブックとして、
純粋に読み物として、
枕草子を勉強している人には導入編としても!
とにかくとにかく、
沢山の人に読んで欲しい1冊です。


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※熱がこもってついつい制作メモがながくなってしまいました。
 ご容赦を。

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