マルプギャラリー 第5回企画展
3月の展示
(2005.3.1〜31)
海辺の記憶
ささきもと子              

貝殻には、幼い頃から魅せられていた。
幾ら眺めても見飽きることのない、
海辺に横たわる、主成分炭酸カルシウムの
ひんやりと冷たい、不可思議で小さな宇宙。
固い殻に覆われたその中に、
かつて確かに命が息づいていたのだ。

時折、部屋の棚に並んだ貝殻たちを眺め、その不思議さを思う。バリ島の陽気な漁師から譲り受けたオウム貝、唐津の黄褐色の浜辺で見つけた小さな巻貝、貝殻ではないけれど、翠玉緑色に輝く小笠原の海辺から持ち帰った白い珊瑚たち。自然が造り上げた様々に魅力的な造形を、私はStrings(ひも・糸)で表現して行きたい。                (ささき)

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